故障かな?・・・と思ったら確認して下さい。(時計に遅れが生じた場合の対処法)


この度は時計をご購入頂きありがとうございました。
当工房の時計のムーブメントは信頼のあるセイコークロック株式会社製品のムーブメントを使用しています。
また、製作した全ての時計は出荷前に動作確認をさせて頂いております。
年間を通して時計のご購入者様より2〜3件ほどの時間が遅れる事象の、お問い合わせがあり、当工房へ返送頂いております。
時計の梱包は難しく大抵の場合お客様よりご返送頂いた時計の針は緩衝材の圧迫等で曲がりが生じ変形しています。
当工房では、ムーブメントの故障率データを取るために曲がった針を手で直し、動作確認をします。まことに残念ですが当工房で
動作確認をすると返送頂いたほぼ全ての時計は正常に動き、これはセイコークロック株式会社が公表している故障率に合致します。
この後ムーブメントを交換してお客様の元へ返送させて頂いています。
時計に遅れが生じた場合下記の確認を願います。



1)針の曲がりの確認

時計に遅れが生じた場合に多いのは、針の接触による動作不良です。秒針、分針、時針、の何れかが曲がり接触し遅れが生じます。

時計の針の中では秒針が一番細いため、秒針の
曲がりによる不具合が多いですが、稀に分針が
曲がっている場合もあります。
また、環境変化により自然と針が曲がる事もあ
ります。例えば直射日光やエアコンの風、加湿
器が影響して、針を曲げてしまう事もあります。
大きな時計ほど針が長いため、針同士の接触リ
スクが高まります。



2)針の曲がりのを手で修正し秒針・分針・時針の間に隙間を作る

上の写真のように時計の針を0時0分0秒に合わせ、上図のように真横から見て
針同士を接触しないように、手で針を曲げて調整します。



3)ハイパワー乾電池のオキシライドやエボルタは初期電圧が高いため動作不良を起こす
 事例があるようです。マンガン乾電池又は安価なアルカリ乾電池をお勧めします。

4)電池切れ、または電池の方向をご確認下さい。